はじめに
みなさんこんにちわ! フランス語読解レッスン”Lire et Relire”の開講にあわせて、ブログを始めることにしました。
毎日いろいろなフランス語の素材を読むなかで、おもしろいと思ったり、ちょっと難しいかなと思った単語や言い回しを中心に紹介していこうと考えています。
私は、帰国してネットでフランス語講師をさせていただいていました。そのなかで、真剣に努力を重ねていらっしゃる多くの学習者のみなさんにお会いして、いろいろとご苦労を伺ううちに、より楽しく、より自信を持って、より自由にフランス語を学んでいただきたいとの思いから、とうとうフランス語講座を開講してしまいました。
レッスンでは、皆さんが精力的に、楽しくフランス語を読めるようなサポートをご提供できればと考えています。もしご興味がおありでしたら、どうぞホームページまで遊びに来てください。
リラックスして勉強しましょう。
一方で、ホームページのこのブログでは、毎日目にする素材の中から、いくつかの単語そのものに光をあてて、その意味の広さや背景について考えたり、ちょっと難しい表現に出会えば、その使い方を紹介したりしたいと考えています。
例えば、私がブログのタイトルに選んだ Au hasard des lectures のなかの” hasard”という単語を例にとってみましょう。
“hasard”といえば、多くの方が「偶然」と訳されると思います。その通りですね。
では、その”hasard”が「徒然草」の「徒然なるままに…」の部分の訳語として使われていることはご存知でしたか?
そうなんです。”hasard”は、”au hasard de 〜” という用法のなかで、「〜しだいで」、「〜のままに」という意味でも使われるんですよ。また、「あてずっぽうの」という意味もあります。
宝くじのような運だけが頼りのゲームの総称を “jeu de hasard” と呼び、”une réponse au hasard” とくれば、「あてずっぽうの返事」とか「いい加減な返事」という意味にもなります。
さらには、選挙前の世論調査のために任意に抽出された1000人という場合の、「任意に」も、”hasard”を使って “personnes choisies” au hasard” と言います。
全部”hasard”です。
フランス語は「多義語」と言われ、1つ1つの単語が持つ意味が日本語に比べてとても広いです。ですから、フランス語の意味をスッキリと理解するためには、与えられたシチュエーションの中で、それぞれの単語がどの意味で使われているかを掴み取ることが重要なんですね。
さて、このような特徴を持つフランス語の勉強は難しいですか?
私は、楽しいと思うんです。
ブログで単語や言い回しを紹介をするのは、「覚えてくださいね」というメッセージではありません。いつかどこかでこのような単語や表現に出会った時に、「あっ、どこかで読んだな」ぐらいな感じて思い出していただければ幸いです。それぐらい気楽に、ひとつの読み物として楽しんでいただければと思います。
ブログでは他に、面白い言い回しや、よくある文法質問への回答、フランス語の勉強方法について思うことなどをご紹介していきたいと考えています。